時代はだんだんとこまかく「マス型ファンド⇒パーソナルファンド」への流れ

piiikoは投資信託の運用会社で働いていて、今は研修という立場で投信の全体像について勉強中です。
そんな中で少し思ったことを書いてみます。


世の中を見ていると、多様化する個人への対応というのが急務のようです。
マーケティング手法もそうですし、サービス提供も団体から個別への対応が増えてきているようです。


投信を見ていてもパーソナル化への対応を少しずつ進めているように見受けられます。
(正直、パーソナル化への対応はまだまだ遅れているというのが現状ではありますが。)



以下はファンド(投資信託)について、個への対応という観点から分類したものです。
参考になればうれしいですね。



【分配型ファンド】
○定期分配型ファンドor付加分配型ファンド
…毎月or隔月などあらかじめ決められた月に運用で得られた収益を分配金という形で定期的に還元。



【ライフサイクル型】
○ターゲット・イヤー・ファンド…「資産形成」
…特定年に向けてファンドの運用内容を保守化させていくことにより投資家のライフサイクルに合わせたアセットアロケーションを提供。通常は投資家の退職年を想定。


○インカム・リプレースメント・ファンド…「資産取り崩し」
…ターゲットイヤーファンド同様、特定年に合わせてファンドの運用内容を保守化させていき最終引き出し日にはファンドを清算。あくまでも資産の引き出しが目的となっている点がターゲットイヤーファンドと異なる。
ex.フィデリティ



【個人適合型】
○SMA(Separately Managed Account)
…資産運用アドバイスや株式の売買注文などを一括して提供する資産運用サービスのこと。
投資家は、取引ごとではなく資産残高に応じて一定の手数料を支払う。その中に売買手数料や口座管理料、外部の投資顧問会社への紹介料などが「包まれている」ことから、「ラップ」とよばれる。
ex.各証券会社



【CFニーズ適合型】
○マネージド・ペイアウト・ファンド
…一定の目標額を毎月、投資家に支払うという分配方針に基づき運用される。月次目標支払い額は1月1日に決定され、年間を通じて当該支払額×保有口数の金額を受け取る。
ex.バンガード


○インカム・カスタマイズド・ファンド(本来は何と呼ぶのかわからないので…適当に名前つけました)
…金額指定の解約が可能で、受益者の要望に合った資産の引き出しが可能。
ex.ありがとう投信




最近のマーケティングでは、架空顧客「ペルソナ」を想定し商品案を考えるものがはやっているようです。
ペルソナとは、"平均的な人間"というより、"特徴をよりデフォルメした架空の個人ないしは団体"。
具体的な人間を想定することで、マーケティング効果を高めたり、商品開発者の意識を一つにするのに役立っているとか。



投信業界でも、今後そういうマーケティングを取り入れた商品開発を行う段階に入ってくるのでしょうか。
個人的に少し考えてみたいと思います。