【エンロン事件】

6月からクレジット分析をする部署に配属になりました。
それほど仕事もないので、昔の不正会計とかいろいろ調べてます。



下記はエンロン事件について、少しまとめたもんです。



2001年10月に発覚。
米エネルギー大手のエンロン
デリバティブとSPC(特別目的事業体:Special Purpose Entityとも呼ばれる)を用
いた巧妙な手口により多額の架空利益を計上していた。
同社が複雑怪奇な取引を行っていたのは公開情報でも示されていたにもかかわらず
不正経理をかぎつけることを怠っていた証券アナリストに批判の声が上がった。
ムーディーズ、S&Pは2001年11月28日、エンロンの格付けをそれぞれ5段階、6段階
一気に引き下げた。
どちらも「投資適格級」から「投機的等級」への引き下げである。
会計監査を担当していたアーサーアンダーセンも解散に追い込まれた。
この事件を受け、米国では2002年7月にサーベンス・オクスレー法企業改革法
が成立。
(参考文献:「Bloomberg東京発 信用リスクを読む」)



「LJMプロジェクト」
損失を簿外に隠蔽するプロジェクトの例。
リズムス・ネットコネクション株を1998年3月に1.85/株で買収した。
1999年4月に上場すると、上場日の終値が69ドルに達する。
しかし4年間売却することができない契約となっていたため、将来の値下がりリス
クをヘッジしようとした。
SPEであるLJMパートナーズを設立し、最大3億ドル程度あった評価益の1億ドル分を
エンロン本体に、残りの2億ドル程度をLJMに移管した。
値下がりした場合の損失はLJMが負担することとなっていた。
当時の会計基準では連結対象外となるように巧妙に仕組まれていたが、事実上はエ
ンロンと一体であった。
その後、急落したリズムス株の評価損を簿外に隠蔽するスキームとなる。



今では、Enron Creditors Recovery Corp.と名前を変え、法的手続きにより債務処
理を行うための会社となっている。



ちなみに、小説でエンロン事件を書いたものとして、黒木亮の「青い蜃気楼」っていうのがあります。
amazonで買ったんですが、間違って2冊頼んでしまいました。
もし興味ある人いれば、ただで差し上げますので声かけてください。