カレーはお好き?


うちの研究室では、“行動”からその人の“意図”を推定するということをやっている。
その研究室でお世話になっている人との会話です。



カレーを食べている人がいる。
彼は毎日、カレーを食べている。

それを見た私は、あの人は「カレーがすきなんだなぁ」と思う。

あるひ、私は彼に聞いた。
「キミはほんとにカレーが好きだね」

彼は答えた。
「いや、食費を削りたいから、一番安いカレーを食べてるんだ」



「カレーを食べている」という“行動”。
「安いものを選び、食費をけずりたい」という“意図”。



同じ行動であっても、同じ意図を持っているとは限らない。
そこには、それぞれの人の“価値観”が関係している。
意図を知るためには、価値観をしらなければいけない。


行動から意図を推定する際、どのような価値観がバックにあるのかを考える必要があるということになる。



いっぱいになっているゴミ箱を見て、中のごみを捨てる人。
いっぱいになっているゴミ箱を見ても、何もしない人。


ゴミ箱の状態に気づいていないわけではない。

いっぱいになっているゴミ箱→捨てなければいけない


→自分がやるか
→他人に任せるか


に違いがあるだけである。



僕達はおのずと、外に表れる行動から、その人を判断している。
しかし、そこに流れる価値観は、自分の価値観に従うことが多い。


価値観の違いに注意しないと、とんでもない想像をすることになる。